車メーカーが変われば、同じ機能・構造でも名称が変わることがあります。
その1例として挙げられるのがデュアルクラッチの名称で、過去の記事で各メーカーにおける名称を紹介しました。
今回はセミオートマ(セミAT,シングルクラッチ)の各メーカー独自の名称について紹介をしていきます。
各車メーカーのセミAT
BMW
SMG(Sequential Manual Gearbox ):シーケンシャルマニュアルギアボックス
先代のM3、M6など高性能スポーツ車に搭載されていました。
当初は変速ショックが大きく、変速時間も長くて評判はあまり良くは無かったのですが、改良版であるSMG2となってからは、スムーズなシフトチェンジが可能となりました。
ただ2もシングルクラッチ構造なので、デュアルクラッチには敵わず、普及は進みませんでした。
フィアット
Dualogic:デュアロジック
今でもフィアット500に採用されているデュアロジック。
DCT中心となったフォルクスワーゲンでもコンパクトカーのUP!にはシングルクラッチのセミATが使われていることからも分かる通り、小さな車に適している構造だというのが分かります。
毎年小さな改良を重ねてきたので、今ではほとんど変速ショックが気にならないレベルに!アクセルペダルの調整は必要となりますが。。。
こちらはイタリア車の故障例をまとめた記事です。
デュアロジック、そして次に紹介するアルファロメオのセレスピードは登場当時、壊れに壊れまくったとイタ車乗りの間で笑い話になりました。
アルファロメオ
Selespeed:セレスピード
セミATの先駆けといってもいいセレスピード。
日本でも人気が出たアルファ156、アルファ147などに採用され乗ったことがある人も多いのではないでしょうか?
アルファGT、ブレラ、159へと続けて使われましたが、今のミト、ジュリエッタ、4Cはデュアルクラッチトランスミッションとなっていますね。
各メーカーを紹介しているので、故障率ランキングの記事も
マセラティ
Cambio corsa:カンビオコルサ
フェラーリエンジンを積んだマセラティ3200GT、マセラティクーペのセミATの名称です。
Duo select:デュオセレクトと呼ばれるセミATもありますが、こちらは5代目クアトロポルテに使われた名称で、基本的な構造ははカンビオコルサと同じです。
フェラーリ
F1matic:F1マチック
F355、F360モデナ、F430の時代のトランスミッションです。
この時代はマニュアルトランスミッションも用意されていましたが、今は廃止され、DCTしか選べません。
プジョー
ETG:Efficient Tronic Gearbox(エフィシェントトロニックギアボックス)
プジョーもフィアットと同じで長くシングルクラッチ方式を搭載しているメーカー。
石畳が多い道路が多いことから、猫足と呼ばれる柔らかいサスペンションを持つプジョー。
トランスミッションでも独自の進化を続けています。
セミATは壊れやすい
セミATは壊れやすいことでも有名ですので、故障する前に愛車の早めの査定をお勧めします。
セミATのまとめ
輸入車はデュアルクラッチ全盛の時代ですが、まだまだコンパクトカーを中心に採用が多いシングルクラッチ方式。
オートマチック感覚で乗るとショックが大きく敬遠されがちですが運転好きな人にとっては魅力のある変速方式です。
まだ未体験の方は1度試乗などで乗ってみてはいかがでしょうか?