フィットハイブリッドはJC08モード、カタログ燃費で37.2km/lを誇る低燃費で維持費が安いハイブリッドカーですが、気になる問題と言えばハイブリッドシステムを構成するIMAバッテリーの寿命や交換方法、そして価格についてですね。
燃費の良さは魅力的だけどバッテリーに関する出費が気になる方に向けて、フィットハイブリッドのIMAバッテリーについてまとめていきます!
既に購入して乗られている方や、今後購入を検討している方の参考になれば幸いです。
IMAとはIntegrated Motor Assist System:ホンダ・インテグレーテッド・モーター・アシスト・システムの頭文字を取ったもの。
ホンダのハイブリッド車に積まれるバッテリー全般のことを表すと考えて下さい。
当記事ではバッテリー=車両後方に積まれているハイブリッド駆動用として記載していきます。
エンジンルーム内の電装系バッテリーのことではありません。
目次
ホンダ・フィットハイブリッドのIMAバッテリー
寿命と保証期間
フィットに積まれているバッテリーの寿命ですが使用環境や走行距離、年数にも左右されるため、はっきりとした年数は分かりませんが、ホンダのメーカー保証としては新車登録日から5年間(走行距離は10万km以内)となります。
このため耐用年数としては最低でも5年はあると考えて良いでしょう。
ただ実際問題としてバッテリーが劣化して交換が必要になる時期は20万km前後と言われており、よっぽど過走行をしない限りは気にすることはありません。
20万km走ってバッテリー交換が必要になったら車の買い替え時期と言えますし、その時の最新車種に乗り換えることをオススメします。
ホンダに限らずトヨタや日産などのハイブリッド車でも同様でバッテリーの寿命が来た時は、その他の部分も消耗しており車としての寿命が来たと言えます。
メンテナンス
ハイブリッドカーのバッテリーを少しでも長持ちさせたい場合のメンテナンス方法ですが、6ヶ月、法定12ヶ月、そして車検をしっかりと受けていれば十分です。
これだけ多く普及している訳ですから特別な難しいことは必要ありません。
ただあまりにも走らないでいるとバッテリーが弱ってしまうため、最低でも3ヶ月に1度は30分以上の連続走行を行いましょう。
バッテリーは走行することにより充電されるので定期的に走行することが大切。
まあほとんどの場合で1ヶ月に1度は乗るでしょうし気にすることではありませんけどね。
ニッケル水素からリチウムイオンバッテリー
2代目フィットハイブリッドのバッテリーはニッケル水素型でしたが、3代目フィットハイブリッドはリチウムイオンバッテリーに変わりました。
トヨタの4代目プリウスではニッケル水素とリチウムイオンの2つを使い分けているため、一概にどちらか良いとは言えませんがホンダに関しては従来のニッケル水素からリチウムイオンになったことで、かなり性能がアップ。
ホンダ初のリチウムイオンバッテリーと従来のニッケル水素との違い
- エネルギー密度2倍
- 出力密度4倍
- 出力は33%アップ
- 体積は36%減
- 重量は29%減
またリチウムイオンは充電、放電に強いとされておりハイブリッドカーのように充放電を繰り返しても劣化を最小限に防ぐことができます。
費用
万が一、バッテリートラブルや10年以上乗りたくてバッテリー交換を行うときの費用ですが約20~30万円となります。
ガソリンエンジンのフィットとハイブリッドの価格差は以下の通り153,360円となり、これに加えて工賃など諸費用が加わりますからね。
交換作業は2人以上が必要ですし高電圧作業となるため絶縁措置など通常のメンテナンスより作業工程と時間も掛かり工賃も高くなります。
- ガソリンエンジン 1.5L:1,699,920円
- ハイブリッド 1.5L:1,853,280円
交換方法
電装系のバッテリー交換なら車用品店で購入してボンネットを開けて手順通りに進めるだけですが、IMAバッテリーになると簡単にはいきません。
交換は必ずディーラーの整備工場でプロの方に行ってもらいましょう!
感電の恐れがある高電圧回路作業なりますしバッテリーは27kgとかなりの重量があり非常に危険な作業となります。
業者向けマニュアル
参考までにバッテリーの取り外し方については解体事業者向けのマニュアルに記載があり、ネットから見ることができます。
見て分かるように素人で行うのはとても危険な作業となることを知っておきましょう。
実燃費は20.0km/l
バッテリー交換をする必要はほぼありませんが、燃費が悪くなってきてると感じたらディーラーに連絡して1度見てもらうことをおすすめします。
フィットハイブリッドのカタログ燃費は以下の通りですが、実燃費がFFなら20.0km/l以下、4WDなら15.0km/lを下回るようならバッテリーの消耗具合が大きいのかもしれません。
FFと4WDそれぞれの数値
- ハイブリッド:37.2km/l 、29.4km/l
- ハイブリッドF:34.0km/l、28.6km/l
- ハイブリッドS ホンダセンシング:31.9km/l、28.0km/l
IIMAシステム警告灯
年式や走行距離に関係なくIMAシステム警告灯がメーターディスプレイ内に点灯したら、すぐにディーラーで点検を受けて下さい。
SPORT HYBRID Intelligent Dual Clutch Drive
ハイブリッドのモーターやバッテリーに関しては技術開発が進んでいるのでトラブルについてはほぼ考えなくても良いですが、別の部分で気になるのがデュアルクラッチ(DCT)です。
フィットに限らずホンダのハイブリッド車種の多くはHonda SPORT HYBRID Intelligent Dual Clutch Drive(ホンダ・スポーツ・ハイブリッド・インテリジェント・デュアルクラッチ・ドライブ)という7速DCTのトランスミッションにモーターとエンジンを組み合わせています。
DCTの弱点である発進時のギクシャク感をモーター駆動によって滑らかにすることができる理想的なシステムではありますが、既に知っている方も多いように故障が多くリコールも複数回行われました。
2017年6月29日に行われたマイナーチェンジ後に関してはDCTの故障はほぼ無くなったようですが、以前のモデルに関してはまだ故障するリスクが高いと言えます。
まだリコール対応してもらってない方は、すぐにディーラーに行き改善してもらって下さい。
中古を買うならマイナーチェンジ後
フィットの中古を買うならマイナーチェンジ後のモデルを買うことをオススメします。
年式が新しいので台数は少ないのですが、やはり故障のリスクがあるのは心配ですからね。
もしくは中古車であっても3年間の無料保証が付く、ホンダの認定中古車「5スターズセレクション」を買うのがベスト!
安心して乗ることができます
フィットハイブリッドのバッテリーについてはメーカー保証で5年ありますし、実際に10年程度は劣化を気にすることなく乗り続けることができます。
バッテリー交換が必要になるほど乗る人はほとんどいないでしょうし、今までのガソリンエンジン車と同様に点検や車検さえしっかり受けておけば問題はありません。
ハイブリッドだからといって維持費が高くなることはないので安心して乗ってください。
1つ気になることとしては記事中にも書いた通りハイブリッドに組み合わされるホンダのデュアルクラッチシステム!
デュアルクラッチというのは変速時間も早くエネルギー損失も少ないため理想的なトランスミッションと言われており、ヨーロッパ車を中心に採用が増えてきましたがBMW、メルセデスベンツは8速以上の多段式トルクコンバーター式のATへ移行しており、本格的に採用しているのはVWグループ(VWやアウディ)ぐらいです。
今後、走行距離が10万km超えたときに故障が増えないか心配な材料ではあります。
ホンダでは新車購入時に3年保証が付きますが有償でさらに2年間延ばすことができる延長保証マモルが用意されています。
万が一のバッテリートラブルやDCTの故障が心配な方は延長保証制度を活用するなどして安心して乗れるようにすることをおすすめします!
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