日産の新しいハイブリッド技術「e-POWER」を搭載したセレナ e-POWERが2018年3月1日にデビューしました。
3列シート、7人乗りのミニバンながら燃費はJC08モードで26.2km/lを達成!
総排気量は1.2Lで自動車税も年間34,500円と安く維持費から見ると文句の付け所はありません。
また条件付き自動運転「プロパイロット」もオプションで付けることができ、装備面でも充実した1台。
ミニバンとして必要な要素をすべて兼ね備えたセレナ e-POWERについて、e-POWERというシステムの解説から、おすすめグレードや価格と値引き情報などについてまとめていきます!
目次
5代目セレナ e-POWER 最新ハイブリッドと自動運転搭載のミニバン
e-POWERとは
そもそもe-POWERとは何なのでしょうか?
既にガソリンエンジンとモーターを積んだハイブリッド車種は当たり前のようにラインナップされており珍しいものではありませんが、なぜe-POWERというハイブリッド技術が注目されているかというと、今までとエンジンとモーターの使い方が違うからです。
トヨタやホンダ、日産も含めた従来型のハイブリッドではエンジンとモーターの2つの力によりタイヤにエネルギーを与えて走行をしていましたが、e-POWERではモーターの力のみでタイヤを動かします。
エンジンはどうやって使うかというとモーターを充電するためだけに使用されます。
モーターの力を直接タイヤに伝えることでエネルギー損失が無くなり、効率よく車を走らせることができ高燃費に繋がります。
エンジンの力をタイヤに伝えるためにはトランスミッションなど様々な部品が必要となりエネルギー効率が悪いのです。
なのでe-POWERではトランスミッションは装備されておらずトルクコンバーター式ATでもエクストロニックCVTでもマニュアルトランスミッションでもありません。
駆動方式としては前輪のみにモーター出力が加わるためFF(前輪駆動)となります。
現在は4WDの設定は無くFFのみですが、将来的にはe-POWERでも四輪駆動が発売されるでしょう。
プラグインハイブリッドとの違い
e-POWERはガソリンエンジンを積んでいるので100%電気自動車ではありませんし、プラグインハイブリッドでもありません。
リーフのように充電ポートは装備されていないので車を走らせるためには必ずガソリン(使用燃料はハイオクではなくレギュラー)が必要。
プラグインハイブリッドだと近距離ならモーターを充電させるだけで往復したりという使い方ができますが、e-POWERではできないので注意してください。
もちろん自宅に電気自動車充電用の設備を作る必要はありません!
ではe-POWERのモーターはどうやって充電するのかという話ですが、先ほども解説したようにエンジンの力を使って充電を行います。
なので今までの車と違ってエンジン回転数が高いからといって車が加速していくわけではありません。
慣れないと違和感を覚えることがあるので、購入前には必ず試乗をしてe-POWER独特のエンジンの使い方などを感じ取ってください。
バッテリーの寿命
ハイブリッドで気になるのがバッテリーの消耗、劣化の問題ですがセレナに使われている大容量リチウムイオンバッテリーは8年もしくは160,000kmの保証が付いているので安心して乗ることができます。
もともとセレナは簡易的なS-HYBRID(スマートシンプルハイブリッド)システムを搭載していますし、バッテリーの劣化が気になるからといってe-POWERを選ばないのはもったいないことです。
一般的な通勤や買い物、レジャー用途で使う分には何の問題もありません。
エクステリア
見た目の違いはフロントグリルにエコをイメージした青色が使われていること。
そしてe-POWERエンブレムがボディサイドとリアゲートに付いています。
- 専用エンブレム(左右フロントドア、バックドア)
- 専用フロントブルーグリル
- 専用リアサイドスポイラー
- 専用15インチエアロアルミホイール
- 専用LEDリアコンビネーションランプ
ボディカラーは13色
e-POWERでもボディーカラーはツートンカラー含めて計13色から選択できます。
マルーンレッド/ダイヤモンドブラック
ブリリアントホワイトパール/ダイヤモンドブラック
ダイヤモンドブラック /ブリリアントシルバー
カシミヤグレージュ
インペリアルアンバー
ダイヤモンドブラック
シャイニングブルー
カシミヤグレージュ /インペリアルアンバー
アズライトブルー
マルーンレッド
ブリリアントシルバー
ブリリアントホワイトパール
ミントホワイトパール
インテリア
セレナ e-POWERのインテリアカラーは大きく5種類のパターンがあります。
グレードXV、定番の黒色インテリア
同じくXVですが内装色はツートンのフェザーグレー。
ベージュなので汚れやすいデメリットはありますが、車内を明るい印象にすることができます。
ハイウェイスターVのブラック内装。
ハイウェイスターになるとダッシュボード部分にステッチ加工が入り高級感のある仕上がりにグレードアップ。
ハイウェイスターVのグレージュインテリア。
ハイウェイスターVのプレミアムインテリアではシートが合成皮革になります。
日産プリンス香川販売株式会社のyoutubeチャンネルでは早くも内装、外装を紹介した動画をアップしています。
ボディサイズ
ボディサイズはe-POWERになることで変わりはありません。
今までと同じようにハイウェイスターになると全長は+80mmで4770mm、車幅がは45mmで1740mmとなります。
X、XV
- 全長×車幅×車高:4690×1695×1865mm
- ホイールベース:2860mm
ハイウェイスター、ハイウェイスターV
- 全長×車幅×車高:4770×1740×1865mm
- ホイールベース:2860mm
乗車定員はすべて7名。
2列目はキャプテンシートになっており、8人乗りはe-POWERでは設定されていません。
エンジン、モータースペック
セレナe-POWERのパワートレインは直列3気筒1.2LのHR12DE型エンジンに新型リーフにも使われているEM57型のモーターを組み合わせています。。
エンジンはノートe-POWERと同じですが、モーターは違いがありパワー不足を補っています。
エンジン
- エンジン:直列3気筒・HR12DE
- 総排気量:1198cc
- 最高出力:62kW(84PS)/6,000rpm
- 最大トルク:103Nm(10.5kgm)/3,200-5,200rpm
モーター
- モーター:EM57
- 最高出力:100kW(136PS)
- 最大トルク:320Nm(32.6kgm)
燃費は26.2km/l
燃費はJC08モードで26.2km/lを達成!
ミニバンとしてはトップクラスの数値で同サイズのライバル車種と比較すると最も低燃費。
- ホンダ:オデッセイ・26.0km/
- ホンダ:ステップワゴンスパーダ・25.0km/l
- トヨタ:ヴォクシー、ノア、エスクァイア・23.8km/l
1周り小さいフリードとシエンタは27.2km/lのカタログ燃費です。
実燃費に近いと言われているWLTCモードの燃費は公表されていません。
ノートe-POWERはカタログ燃費が34.0~37.2 km/Lですがe燃費やみんカラユーザーの実燃費は以下の通り。
- e燃費:17.87km/l
- みんカラ:19.22km/l
約50~60%程度の達成率なのでセレナに関しても実燃費は13~15km/lとなりそうです。
グレードは4種類
グレードは以下の4種類で燃費は全て26.2km/l。
- e-POWER X :2,968,920円
- e-POWER XV :3,128,760円
- e-POWER ハイウェイスター:3,178,440円
- e-POWER ハイウェイスター V:3,404,160円
グレード選びで気を付けたいのが一部自動運転のプロパイロットを付けたいならXVorハイウェイスターVを選ぶ必要があることです!
X、ハイウェイスターではオプション選択することができませんからね。
最上級のハイウェイスターVはエアロパーツ、LEDヘッドランプ、ステアリングスイッチなどが付く人気グレード。
オーテック
またセレナe-POWERでは2018年3月1日(木)の発売と同時に、日産子会社のオーテックが手掛ける仕様もラインナップされています。
オーテックはトヨタのTRDやモデリスタのように純正オプション扱いとなり、安心してカスタムを楽しめるモデル。
価格は3,821,040円ですが一通りの装備が揃っており、他の人と差を付けたいならおすすめのモデルです。
オーテックよりもスポーティーなニスモからはe-POWERはまだ発売されていません。
専用装備
- AUTECH専用エクステリア
- サイドシルプロテクター
- リヤバンパー
- リヤプロテクター
- AUTECH専用エンブレム
- LEDヘッドランプ
- LEDフォグランプ
- サイドターンランプ付電動格納式リモコンカラードドアミラー
- AUTECH専用インテリア(クリスタルスエードシート「AUTECH」刺繍(ブルーステッチ)
- スエード調ドアトリム
- スエード調インストパッド(ブルーステッチ)
- 専用本革巻3本スポークステアリング(ブルーステッチ)
- ピアノ調パワーウインドウスイッチフィニッシャー
- 専用センタークラスターエンブレム
- 195/65R15 91Sタイヤ&専用15インチアルミロードホイール
走行モード
走行モードは大きく2つあり、そこから更に細分化されます。
- ノーマルモード
- e-POWER Drive(Sモード・ECOモード)
ノーマルモード
ノーマルモードは今までのガソリンエンジン車と似た制御に近い運転ができます。
アクセルペダル、ブレーキペダルの操作は今まで通りの感覚で大丈夫です。
e-POWER Drive
e-POWER Driveモードはモーターの力でタイヤを駆動させるe-POWER独自の特性をそのまま活かしており、アクセルペダルを離すと大きな減速力が発生してブレーキペダルを踏む回数や頻度を少なくすることができます。
ガソリンエンジン車だとするとエンジンブレーキが強いと言えます。
ブレーキを使わなくても車は減速するためブレーキパッドの消耗も少ないですし、減速エネルギーにより発生した電力をバッテリーに充電することも可能。
慣れるまではアクセルペダル、ブレーキペダルの操作に違和感を覚えるかもしれませんが、e-POWERの特性を最大限に引き出せるモード。
SとECOの2つのモードでシーンに応じての使い分けも可能。
ブレーキを踏まなくても強い減速力が掛かるということで不安になるのが後続車両からの追突ですが、一定の減速力が加わるとブレーキランプが点灯するようになっています。
その他、チャージモードとマナーモードも設定されています。
チャージモードは可能な限りバッテリー充電ができるような走行ができ、マナーモードではエンジンを動かさずバッテリー+モーターのみで走行できるようになります。
ワンペダルドライブ
e-POWERでは加速、減速のほとんどをアクセルペダルのみで行えるワンペダルドライブが可能です。
各ペダルの踏み間違えを防げるほか、疲労感の軽減にもつながります。
安全装備
セレナe-PWOERは様々な最新技術・安全装備が搭載されています。
全グレードで標準装備なのは以下の2つで、他はオプション扱いです。
- インテリジェント エマージェンシーブレーキ
- LDW(車線逸脱警報)
- ハイビームアシスト
オプションの安全装備
- プロパイロット
- インテリジェント アラウンドビューモニター(移動物 検知機能付)
- インテリジェント パーキングアシスト(駐車支援システム)
- インテリジェント ルームミラー
- ハイビームアシスト
インテリジェントアラウンドビューモニター
CMなどでもお馴染みの上空から見ているような360°映像を映し出せるアラウンドビューモニターは駐車時に大活躍する技術。
画面表示だけではなく検知システムにより障害物などが近いときにはブザー警告でお知らせしてくれます。
車体についている4つの高解像度カメラがドライバーをアシスト。
インテリジェントルームミラー
後部座席に人や荷物を載せているとルームミラーでは後方確認が難しい状況がありますね。
そこで開発されたのがインテリジェントルームミラーで車体後方に搭載されたカメラ映像をルームミラーに移すことで、車内の余計な情報を排除することに成功。
スイッチのON・OFFでミラー映像・カメラ映像を簡単に切り替えることもできます。
ファミリー向けのセレナでは特にありがたい装備。
エマージェンシーブレーキ
最近の車では当たり前となった自動ブレーキ。
フロントカメラ前方車両を検知して衝突の危険を感知するとメーター内ディスプレイ表示とブザー音で警告!
ドライバーに回避行動を促します。
それでも回避行動が見られない場合には緊急自動ブレーキが作動して事故や衝突を防ぎます。
セーフティパックB
フルパッケージでおすすめのセーフティパックBはプロパイロットも含めてすべてが付きます。
安全装備を充実させたいなら必須のパッケージです!
- SRSカーテンエアバッグシステム&サイドエアバッグシステム〈前席〉
- 踏み間違い衝突防止アシスト
- インテリジェントパーキングアシスト
- 進入禁止標識検知
- インテリジェント アラウンドビューモニター(移動物 検知機能付)
- インテリジェントDA(ふらつき警報)
- フロント&バックソナー
- インテリジェント ルームミラー
- 電動パーキングブレーキ
- オートブレーキホールド
- インテリジェント LI (車線逸脱防止支援システム)
- ヒーター付ドアミラー
- ステアリングスイッチ(アドバンスドドライブアシストディスプレイ設定、プロパイロット、オーディオ)
プロパイロットパーキングは無し
新型リーフで搭載された最新の自動駐車システムであるプロパイロットパーキングはオプションでも選ぶことはできません。
評価や口コミ
新型セレナe-POWERに関する試乗動画や口コミをまとめました。
eパワー追加後のセレナのカタログを貰った pic.twitter.com/rpMZLsq1EJ
— さっしー4101 (@4101y) March 1, 2018
納期は1ヶ月以上
セレナe-POWERの納期ですが予約、商談成立から1ヶ月以上は掛かる見込みです。
次々とオーダーされており長い場合には3ヶ月待ちという人もいます。
少しでも納期を早くしてもらうには売れ筋グレードのハイウェイスター、そしてプロパイロットをオプションで付けるよ良いそうです。
ある程度の販売が見込めるグレードに関しては生産台数も多くしているので、通常のXやXVに比べると早くなります。
価格は300万~400万
値段については以下の通り。
- X:2,968,920円
- XV:3,128,760円
- ハイウェイスター:3,178,440円
- ハイウェイスターV:3,404,160円
- オーテック:3,821,040円
乗り出し価格で300万円は必要になります。
自動運転のプロパイロットをメーカーオプションで選択できるのはXVとハイウェイスターV、そしてオーテックの3つ。
プロパイロットを含めた安全装備のフルパッケージが付くセーフティパックBの価格は243,000円です。
最も人気の高いハイウェイスターV+セーフティパックBの合計価格は3,647,160円。
その他、諸経費込みで400万円は必要となることを知っておくと良いでしょう。
値引き情報
e-POWERについてはほとんど値引きは期待できません。
車両価格とオプションを含めても5万円程度が限度のようです。
セレナの場合、燃費を始めとしてe-POWERのメリットが凄いため、今後は従来のマイルドハイブリッドモデルは一気に販売台数が下がるとみられています。
このため従来モデルの在庫車の値引きが大きくなるでしょう。
e-POWERに拘らないなら、もう少し時期を待つのも良いかもしれません。
キャンペーンを狙おう
直接的な割引は期待できませんし、相見積もりを取っても効果は薄いので各ディーラーごとに行っているキャンペーンに注目してください。
- オプションプレゼント
- 成約者への粗品プレゼント
- 低金利ローン
下取り額を上げてもらう
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