近年は自動車製造メーカーのグループ化や提携化が進んでおり、品質の差がだんだんと無くなってきているのも事実ですが、イタリア車はまだまだ故障が多いのはいなめません。
特に日本という高温多湿の環境下ではイタリア車に限らず輸入車は故障しやすい状況と言えるでしょう。
日本でイタリア車に乗っている人なら、ある程度の覚悟はお持ちと思いますが、今回は簡単によくある故障例と修理費用をまとめていきます。
目次
イタリア車の故障事例と修理費用
フィアット500はデュアロジック故障に注意
イタリア車の代名詞とも言えるコンパクトカー、フィアット500(チンクエチェント)ですが良く聞くトラブルとしてはデュアロジックの変速に関することが挙げられます。
デュアロジックはシングルクラッチのセミオートマシステムで、マニュアル車のようなダイレクトな走り、そしてエネルギー損失が少なく燃費もAT車より良いということで、採用されていますが欠点としては故障が多いことです。
- シフトアップ・ダウンができなくなった
- 走行中にギアが抜けてニュートラルに入ってしまった
- クラッチのつなぎ方が荒くなった
修理費用は20万程
デュアロジックが故障した場合の修理費用はおよそ15~20万円程度かかります。
基本的な構造としてはマニュアル車と同じなので、クラッチが消耗している場合にはクラッチ交換も必要となりますし、変速関係の部品を全て交換ともなると30万円近いことも。
デュアロジックオイルの補充はしっかりと
デュアロジックのポイントとしてはオイルをしっかりと管理することですね。
正規ディーラーやイタリア車専門店に整備を任せているのであれば心配は要りませんが、デュアロジック機構にオイルが使われていることを知らない整備士の方もいるのは事実です。
デュアロジックオイルはクラッチ操作を自動化するために欠かせないアクチュエーターを滑らかに動作させるのに必須ですので、エンジンオイルと共に点検のときにはチェックして下さい。
- 左の丸い部分がアクチュエーターポンプでクラッチの自動操作をしてくれます。
- 右に見えるのがデュアロジックオイルで、不足したり劣化するとトラブルの原因に。
またクラッチの消耗に従ってデュアロジックのキャリブレーション(再調整・校正)を実施することをお勧めします。親切なお店であれば声を掛けてくれることもありますので、怪しいと思って断ってしまいそうですが、車を長持ちさせるためには実施するべきことです。
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アバルトのデュアロジックはCOMPETIZIONE
フィアットのチューニングメーカーであるアバルトですが、基本構造は同じなので変速システムに要注意です。
ただアバルトになるとデュアロジックではなく「COMPETIZIONE」(コンペティツォーネ)、「シーケンシャルトランミッション」といった呼び方に変わりますのでご注意を!
本当に車が好き、運転が好きという方しか乗らないブランドですので、アバルトオーナーさんに心配は要らないと思いますが。
アルファロメオはセレスピード、タイミングベルト
アルファロメオもフィアット傘下ということで、デュアロジックシステムが採用されていますが、名称が変わって、アルファロメオ車だと「セレスピード」と呼ばれます。
このセレスピードですが日本でも大人気となった「アルファ147」・「アルファ156」に採用されていた変速方式で、昔の話ですが壊れに壊れまくったという一品です。。。
アルファロメオの故障率が高いと言われる所以の1つ!
後の「アルファブレラ」・「アルファ159」でもセレスピードが使われていましたが、この頃にはバージョンアップ・改良も進み信頼性も向上していました。
基本はデュアロジック=セレスピードですので、こちらもセレスピードオイルの管理は欠かせません!
どうにも走行中に変速がギクシャクするようになったな、と感じたときには早めにディーラーで見てもらいましょう。
ブレラ、159の3.2LモデルはアイシンAW製の6速ATを採用しているため、変速方式でのトラブルはほぼ無いでしょう。
ミト・ジュリエッタはタイミングベルトなので交換が必要
現在のアルファロメオの代表車種、ミトとジュリエッタですが、今時の車にしては珍しく交換不要のタイミングチェーンではなく、タイミングベルト方式となっています。
交換サイクルとしては5年経過or5万km走行時点です。交換費用は8~10万円程度と決して安くはありません。。。
10万kmまで大丈夫!という意見もありますが、もし走行中に切れてしまったら笑い話では済みませんので、早めの交換がベターと言えます。
お洒落すぎる車には何か悪いところが隠されているということですね。。。
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マセラティは修理費用が高額
かつては世界一とも宇宙一とも言われるぐらい壊れる車をハイドロサスペンション率いるシトロエンと争っていたマセラティですが、近年ではかなり信頼性が向上しています。
その代わりというか引き換えに独特の色気があるデザイン、豪華絢爛なインテリア、男性なら誰しもが聞き入ってしまうエンジン音は影を潜めたような気もするんですが。。。
デュオセレクトとカンビオコルサは壊れたら100万円コース
現行車であるギブリ・クアトロポルテはドイツZF社製のオートマチックトランスミッションを採用していますが、一昔前のモデルでは壊れやすいシングルクラッチのセミオートマシステムの変速方式でした。
マセラティではデュオセレクト、もしくはカンビオコルサという名称に名前が変わります。
- 5代目クアトロポルテのデュオセレクト
- マセラティクーペのカンビオコルサ
- グランスポーツのカンビオコルサ
上記車種に採用されており、壊れてしまうと修理費用は100万円近くになってしまいます。。。しかも交換サイクルは5万km持てば良いほうで、多くの車は2~3万kmで交換しています。
変速システムというよりはV型8気筒4200ccのエンジン出力を受ける止めるクラッチの消耗が激しいため、先にクラッチ交換を余儀なくなされるということです。
またシングルクラッチのセミオートマシステム全般に言えることですが、どうしてもクラッチを機械で自動化すると人間の操作より半クラッチの時間が長くなり、消耗スピードが速くなります。
滑らかに運転してくれるのはありがたいのですが、その分クラッチを滑らせまくっているというわけです。
クラッチ消耗の凄さが伝わる動画
高級輸入中古車専門店のロペライオさんの動画で、マセラティクーペのカンビオコルサを紹介していますが、とにかくクラッチ消耗しない運転方法をレクチャーしてくれています。
停車中は必ずニュートラルに入れましょうとのことです!
フェラーリもクラッチ交換で100万円
フェラーリに乗る前に故障することを考える人も少ないとは思いますが、、、マセラティと同じくクラッチ交換費用は100万円程度かかってきます。
- フェラーリ360
- フェラーリ430
- フェラーリ612スカリエッティ
などのF1マチック車を所有していて、まだクラッチを替えていないという人は気を付けて下さい。
現行のデュアルクラッチシステムを採用している車種では故障は少ないとのことです。
- F12 ベルリネッタ
- フェラーリ カルフォルニアT
- フェラーリFF
- 488GTB
- 488スパイダー
もちろんコーンズディーラーでの定期整備費用が高いのは否めませんけどね。。。
ランボルギーニガヤルド・ムルシエラゴもクラッチ
ランボルギーニガヤルド、ムルシエラゴもe-gearというセミオートマシステムなので、クラッチ消耗は激しく150万近い交換費用が掛かるそうです。
今から購入を検討している人は、せっかくなので現行車種であるアヴェンタドール、ウラカンには設定がないマニュアルトランスミッションを選ぶのベターかと思います。
フィアットグループでは無く、アウディ傘下となっている現在のランボルギーニは部品もアウディと共有しているため、信頼性という意味では非常に高いものとなっています。
日本で乗る場合には単純な機械・電気的な故障を心配するよりも、低い車高でもOKな道路・駐車場を探すことのほうに気を取られるかもしれませんね。
ランボルギーニをマニュアルで操る姿を見せれば落とせない女性はいません(笑)
フェラーリ・ランボルギーニは2万kmを超えると価値が下がる
1000万円を超える車となると投資目的で購入する人も増えますが、フェラーリ・ランボルギーニといった車種は走行距離が2万kmを超えると一気に価値が下がってしまいます。
ただテスタロッサ、355、ディアブロなど時代が1回りすると距離に関わらず現在のように価格が高騰する可能性も秘めていますので、売るタイミングというのは非常に重要なものとなってきます。
壊れやすいセミオートマのイタリア車をまとめ
ここまで何度も紹介してきましたがイタ車が壊れやすいと言われる最大の原因!?であるセミオートマの代表的な車種まとめです。
セミオートマがラインナップされている車種の多くはマニュアルシフトも用意されているのでMTの運転が苦手な方でなければ、MTで乗るのがオススメ!
故障やメンテナンスのことを考えるとMTが圧倒的にお得ですし精神的にも安心です(笑)
渋滞中したときが疲れるとよく言われますが、シングルクラッチのセミオートマ車で渋滞にハマってしまうとクラッチが削れていくのが身に染みて分かるので余計に疲れるのです。
発進をスムーズにするため半クラッチをしている時間が長くなりますし、アクチュエーターも頻繁に動かすので負担が心配でたまりません。
泣きそうになります(。´Д⊂)
フィアット・アバルト
- フィアット500(チンクエチェント)
- フィアット500C
- フィアット500X
- フィアットパンダ
- アバルト500
- アバルト595
- アバルト595C
アルファロメオ
- アルファ147
- アルファ156スポーツワゴン
- アルファ159スポーツワゴン
- アルファGT
- アルファブレラ
壊れる前に下取査定がお勧め!
国産車でも同じく言えることではありますが、車の価値というのは5年、そして5万kmを経過すると一気にガクッと買取額が下がってしまいます。
特に故障が多く、消耗部品の交換も増えてくるイタリア車ではその傾向が顕著に表れますので要注意です。
なぜ輸入車のトラブルが多いのかというと、やはり高温多湿の気候にあり、ゴムやプラスチックの部品を例として挙げると、国産車では耐久温度が150℃と設定されていますが、気温が低いヨーロッパでは100℃とされているケースがあります。
最大許容が150℃と100℃の部品では、やはり品質・耐久性を考えると前者のほうが断然優れており、年月を重ねると徐々にではありますが差が出てくるのです。
輸入車が新車から5年経過、または走行距離50000kmを超えると交換部品が多くなる、維持費も高くなる理由の1つとなります。
この5という数字を超えてしまうと、評価も下がり買取査定額も極端に下がりますので、早めに1度ネットの下取査定の依頼をしてみてはいかがでしょうか?
もちろん依頼をしたからといって売却する必要はありませんが、現在の買取額の相場や売却価格の見積もりを取ることが可能となりますので、買い替えるのか、それとも乗りつぶすのかの判断基準としても有効になります。
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独特のデザイン、魅力的な走りで多くの人々を虜にして離さないイタリアの車ですが、セミオートマシステムを積極的に採用していることからも分かる通り、所有する楽しさ、満足感は他国メーカーよりも何倍もあるのですが、その分脆いという面も持ち合わせているのです。
エアコン、電気系統、各種ホース・チューブ類なども日本車と比較すると耐久性に難があるのも事実ですが、昨今では輸入車ディーラーも5年保証などを付けることができるので、ぜひイタリア車をご購入の際には付けると安心して楽しめるのかなと思います!
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