スバルの人気SUVであるフォレスターが2018年3月に開催されたニューヨークモーターショー内で5代目へとフルモデルチェンジすることが正式に発表されました。
1997年に初代モデル(SF5/SF9型)が発売され、日本だけでなく世界的にも高い走破性能・信頼性を評価されているフォレスターのフルモデルチェンジということで注目を集めています。
発売日はまだ発表されていませんが2018年6月~9月と言われている5代目フォレスターについてのエクステリア、インテリア、スペックなどの最新情報をまとめです!
目次
新型5代目フォレスターのフルモデルチェンジ情報
エクステリア
エクステリアは4代目から劇的な変化はなくキープコンセプトです。
本格的なSUVデザインはそのままで細かいディテールの変更をメインとしていますが、スバルのデザインコンセプトであるダイナミック×ソリッド、そして六角形のヘキサゴングリルなど新しい意匠も随所に見られます。

横から見ると4代目との違いは分かりづらいですね。
展示車両のホイールは18インチ。

見た目で大きく変わったのがCのようなテールランプのデザイン。

リアマフラーは片側1本出し。

サンルーフもオプション設定されます。

VIZIV FUTURE CONCEPT
こちらは2015年の第44回東京モーターショーで5代目フォレスターのコンセプトモデルとして発表されたヴィジブフューチャーコンセプト。
オレンジの差し色は採用されましたがヘッドランプやテールランプのデザインはコンセプトモデルとは違いましたね。


ボディカラー
現在、確認されているボディカラーは5色ですが市販化の際には他のスバル車種と同様に8色程度は用意してくるでしょう。
無骨なカーキや淡いブルーなど個性的なカラーも揃っています。
- クリスタルホワイトパール
- アイスシルバーメタリック
- クリムゾンレッドパール
- ジャスパーグリーンメタリック
- ストームグレーメタリック
クリスタルホワイトパール

アイスシルバーメタリック

クリムゾンレッドパール

ジャスパーグリーンメタリック

ストームグレーメタリック

インテリア
インテリアはスバルの他車種と似たデザインになりましたがダッシュボードやセンターコンソール、手で触れる部分にはソフトパッド素材を用いて高級感のある仕上がり。
外装と同じくオレンジを差し色として使用、様々な場所にステッチ加工が入るなどお洒落ですね。

公開されたモデルのシートは本革ではありませんが快適性を重視してメッシュ加工されたファブリック素材を採用。
形状は人間工学を基に開発されたもので疲れにくさとホールド性を両立させています。
上級グレードでは本革仕様もラインナップされます。

シフトノブ下にはSNOW(雪道)、DIRT、Xモードなど走行モードを切り替えられるダイヤル式のスイッチが配置。
電磁式のパーキンブレーキとシートヒーターのスイッチも見えますね。

後部座席の足元は十分に広くエアコン吹き出し口もあるので乗車者全員が快適なドライブを楽しめます。

SUVとしては当たり前ですがラゲッジスペースも大きく使い勝手は抜群。
またスピーカーが設置されていることを確認できます。

インテリアカラーはブラック×オレンジの他にベージュ、ホワイト、ブラック系のパターンもあります。
8インチのセンターディスプレイ内でスマートフォン連携、wi-fi、電話、i-podなどのオーディオ系などの操作が可能。

こちらはブラウンカラーのインテリア。

4代目と5代目の比較
次に4代目(SJ系)と5代目の違いを知るために4代目のデザインをあらためて紹介します。




キープコンセプトのフルモデルチェンジですが比較すると違いが多くあることが分かりますね。
特にインテリアの質感は大幅に向上しています。
ボディサイズと乗車定員
フォレスターは初代モデルから2代目、3代目とフルモデルチェンジの度にボディサイズが大きくなっている車種で4代目では本格的なSUVサイズになりました。
そして5代目モデルも4代目に比べると全長(+15mm)、車幅(+20mm)、車高(+15mm)の全てが1回り大きくっています。
最小回転半径は+0.1mで5.4m。
5代目フォレスターのボディサイズ
- 全長×全幅×全高:4625×1815×1730mm
- ホイールベース:2670mm
ただ全幅は1815mmでトヨタのランドクルーザー・プラドやマツダのCX-5などに比べると小さいのでSUVとしては運転しやすいと言えるでしょう。
4代目フォレスターのボディサイズ
- 全長×全幅×全高:4610×1795×1715mm
- ホイールベース:2640mm
ホイールベースは30mm拡大しており室内空間と走行暗転性能が向上。
乗車定員は引き続き5名でシートも2列です。
マツダのCX-8のように3列シート7人乗りではありません。

後部座席のシートアレンジは6:4の分割可動式。
段差もなくフラットな空間を作ることができるのでアウトドアや車中泊にもピッタリ。

ゴルフバッグは後部座席を倒さなくても3つ~4つは置けそうです。
荷室開口幅は1300mmと広く出し入れも楽々。

またラゲッジスペース内には買い物袋などを引っ掛けられるフックとDC12Vの電源が取れるアクセサリーソケットが付いているなどユーティリティー性はかなり高いです。
エンジンは水平対向の2リッター
次期型フォレスターのエンジンは2種類ラインナップされますが、どちらもNAでダウンサイジングターボについては発売当初はありません。
ただ2.0Lエンジンはモーターと組み合わせたハイブリッドになり、E-BOXER(イーボクサー)、もしくはインテリジェントボクサーという新しいパワートレインになるようです。
- 北米仕様:水平対向4気筒2.5LのNA
- 中国仕様:モーターアシストが付いたインテリジェントボクサー
- 日本仕様:水平対向4気筒2.0LのNA+モーター(未確定)
スバルは2020年までに1.5Lと2.0Lのダウンサイジングターボエンジンを新開発する予定なので、発売後のマイナーチェンジで新しいパワートレインが追加されるでしょう。
エンジンについては排気量以外は不明ですが既存のエンジンをチューニングしたものになりそうです。
北米仕様の2.5Lは日本ではアウトバックに使われているFB25型とされています。

FB25型
- エンジン:水平対向4気筒
- 総排気量:2498cc
- 最高出力:175ps(129kW)/5800rpm
- 最大トルク:24.0kg・m(235N・m)/4000rpm
日本仕様では3代目XVで使われているFB20型にモーターを組み合わせたハイブリッド。
FB20型
- エンジン:水平対向4気筒
- 総排気量:1995cc
- 最高出力:154ps(113kW)/6000rpm
- 最大トルク:20.0kg・m(196N・m)/4000rpm
モータースペックについては不明ですがハイブリッドシステムは資本提携を結んでいるトヨタから提供されるようです。
燃費は20km/l
燃費ですが2.5LのNAエンジンは約15km/l。
2.0L+モーターのハイブリッドは2013年から2017年まで発売されていたインプレッサXVハイブリッドの4WDとほぼ同じく20km/lと予想されます。
駆動方式が4WDしかないので燃費の面では不利になりますけどね。
駆動方式はシンメトリカルAWD(4WD)
駆動方式は水平対向エンジンを始めとして左右対称のレイアウトだからこそできるスバル独自のシンメトリカルAWD(4WD)が引き続き採用されます。
4輪それぞれ均等にトルク配分されるため舗装された道路、高速道路、荒れた路面、雪道、水辺などなどあらゆる状況で安定した走行が可能。

近年はSUVであってもFF駆動が増えてきましたがフォレスターはAWDのみのようです。
街乗りだけで車を使う人にとってはFFも用意して燃費を良くしたいところですが、フォレスターはあくまでも四輪駆動に拘っています。
多彩な走行モード
走行モードは大きく2つに分けることができます。
- AWD(4WD)制御に関するモード:Xモード
- アクセルや出力に関するモード:SI-DRIVE
XモードはスバルのシンメトリカルAWDに関する制御を変更することができ、悪路や雪道などでのタイヤを空転を防ぐことができます。
フォレスターのAWD性能を最大限に引き出すことができるモードです。

SI-DRIVEは2006年発売の4代目レガシィから採用されているスバル独自のドライビングモードのことを言います。
3つのモードがあるので燃費重視、加速重視など用途に合わせて選択しましょう。
- インテリジェント・モード(Iモード):燃費重視
- スポーツ・モード(Sモード):高速走行に適する
- スポーツ・シャープ・モード(S♯モード):アクセルレスポンスの向上
スポーツシャープモードにするとアクセルペダルを踏んだ時のレスポンスが向上するため車のスペックは変わらないものの、体感の加速力も劇的に向上します。
エンジン始動直後で水温が低いときには選択できないなど車に大きな負荷が掛かるモードなので、追い越し時や高速道路への合流時など適切なタイミングで使って楽しみましょう!
トランスミッションはCVT
NAエンジンに組み合わされるトランスミッションはスバル開発のチェーン式CVTであるリニアトロニックとなります。
無段階変速機のCVTですが疑似的に7速のギアを持っておりマニュアルモード、パドルシフトを使うことでドライバーの任意のタイミングでギアチェンジが可能。
峠道、雪道、悪路などでトルクが欲しいときには低速ギアに入れることで車の性能を最大限に引き出すことができます。
エンジンブレーキを使いたいときにも有効ですね。
シフトノブの持ち手はピアノブラック加工が施されておりブーツ部分には本革素材を使用。

またフォレスターと言えば非常に珍しいSUVでありながら6速のマニュアルトランスミッションを選べる車種でしたが、5代目でMTは廃止になります。
フォレスターの新車販売台数の内、MTは5%にも満たなかったので仕方がありませんがSUVをMTで操りたい人にとっては残念ですね。
同じスバルのBRZはMTの比率が50%越えですが、やはりフォレスターのようなSUV・ファミリーカーでは需要が無いようです。
ドライバーモニタリングシステム
フォレスターではスバル車として初めてドライバーモニタリングシステムを採用しました。
ダッシュボードのマルチファンクションディスプレイ上部にはドライバーを検知するセンサーが付いており、顔の表情からドライバーの疲労度などを測定できます。
顔認証機能でドライバーによって好みの位置へのパワーシート自動調整やドアミラーの調整、エアコンの設定等を自動で行ってくれる最新デバイス。
表情に疲れが見えたり脇見をしたり車のふら付きを検知するとドライバーへ休憩を促す機能も付いています。

その他、搭乗者に関する機能として空調HMI(Human Machine Interface )という従来のエアコンよりも更にきめ細かい空調設定ができるデバイスも採用しています。
詳細は不明ですが左右独立式オートエアコンを超える設定項目があるのは間違いなさそうです。
スバルグローバルプラットフォーム
プラットフォームはスバル新開発のSGP(スバルグローバルプラットフォーム)を採用。
従来に比べて振動や騒音が少なく快適なドライブを楽しめる他、高剛性化や低重心化も実現しており車の走行性能も飛躍的にアップしています。
SUVでありながら水平対向エンジン、SGP、各種ドライビングモードにより走りが楽しい1台なのは間違いありません。

アイサイトのバージョンは3以上
スバルと日立製作所の共同開発で生み出された世界で最も優れた衝突被害軽減の自動ブレーキシステムと言われるアイサイト。
5代目フォレスターではレヴォーグと同様にバージョン3のアイサイトが付きます。
バージョン2との違いは以下の通り。
- CCDのモノクロカメラからCMOSのカラーカメラで視認性能アップ
- 認識距離、認識角度が40%向上
- 衝突回避の可能速度は50km/h
- アクティブレーンキープ機能の追加
- 車線逸脱抑制機能の追加
- AT誤発進抑制機能がリバースギア(バック)にも対応
- システムの小型化
日産のプロパイロットのような自動運転ではありませんが追従式のアダプティブ・クルーズコントロール、レーンキープアシスト、ステアリング自動制御などの機能が付いているので、高速道路の運転はかなり楽することができるでしょうl

その他、自動車メーカーでも自動ブレーキシステムは当たり前の装備ですが、アイサイトの強みはステレオカメラによる圧倒的な検知性能です。
他社メーカーは単眼カメラ+センサーで2つのカラーカメラを採用しているのはスバルのみ!
安全装備
自動ブレーキのアイサイト以外にもスバルでは0次安全(プライマリーセイフティ)を掲げ様々な安全装備がついています。
ハイビームアシスト
スバルのハイビームアシストは単眼カメラが前方の光を検知して対向車がいるかどうかを判断。
道路状況に応じてハイビームとロービームを自動で最適化してくれます。
また自動防眩ルームミラーも装備しており後方車両の明るいLED、HIDランプに悩まされる心配はありません。
サイドビューモニター

着座位置が高く視界も良いSUVのフォレスターですが、助手席側や左前方は大きな死角ができてしまいます。
その死角をカバーするのが助手席側のドアミラーに付けられたカメラによるサイドビューモニター。
日産のアラウンドビューモニターのように上空からの映像ではありませんが、作られた映像ではなくカメラによる実写なので十分に安全を確保できます。

リヤビークルディテクション
車両後部に備えられたセンターによって自車の側方や後方に近い車両を検知するとドアミラー鏡面にLEDインジケーターが点灯し注意を促します。
車線変更や合流時、バック走行時に役立つ安全装備です。

グレードは5種類
アメリカ市場では5種類のグレードで販売します。
- スタンダード
- リミテッド
- ツーリング
- スポーツ
- プレミアム
内外装の素材や加工に違いがある他にツーリングでは本革シートに後席シートヒーター、スポーツではパドルシフトが標準装備されることが発表されています。
日本でのグレード展開については不明ですが、スポーツに関しては日本でもラインナップされることが濃厚。

ニューヨークモーターショーでも展示されましたし、オレンジをテーマカラーとしたエクステリア・インテリアに注目です。

スマートフォン連携
5代目フォレスターではApple Car PlayやAndroid Autoといったスマートフォンと車を簡単に連携できる機能が付きます。
スマートフォンのカーナビゲーションアプリをセンターコンソールのディスプレイに表示させることができ使い勝手が格段に向上するのが嬉しいですね。
カーナビシステムを有料アップデートしなくてもグーグルマップなどで常に最新の道路情報を得られるのも大きなメリット。

価格は250~350万
4代目フォレスターの価格帯は特別仕様車などを除くと2,419,200円~3,128,760円であることから、5代目フォレスターもほぼ同じか若干高くなり250万~350万円と予想されます。
アイサイトはレヴォーグと同じく全てのグレードで付くのでコストパフォーマンスはかなり高いSUVになります。
発売は2018年の夏か
4代目フォレスターはすでに2018年の4月時点で受注生産を終了しており在庫車のみの販売になっています。
早ければゴールデンウィーク明けに正式に発売日が発表される可能性もあるでしょう。
予約開始の時期は早そうなので新型フォレスターのご購入を検討している方は、ぜひお近くのスバルディーラーへと足を運んでみてください!

スバルの値引き方法については別記事にまとめたので宜しければご覧くださいm(_ _)m